大滝町は越前和紙の製造で有名ですが、
福田さんはその和紙にしわ加工を施す職人さんです。
今回見学させていただいたのは、ふすま紙の加工作業。
これでも大きいですが、この2倍くらいの大きさの場合もあるそうです。
横から見るとバームクーヘンのようです。
しっかり広げます。
この布海苔を煮出して不純物を取り除き、雲母と混ぜ合わせます。「ぎら」と呼ばれています。
これを塗って、
すくって、
吊るします。
一枚一枚手際よく、リズムよく、軽やかに繰り返されるこの作業、
実はかなりの難易度なのです。
ぎらをまんべんなく塗るのも、左右のバランスを取りながら棒ですくい上げるのも、
隣とくっつかないように吊るし並べるのも至難の技。
そしてもちろん体力もいります!
和紙が整然と吊るされている光景はなんとも美しい。。。
もみ作業に入る前に、このまま一日乾かします。
そして、乾きました。
これを一枚取って、丸めます。
そして、広げます。
揉みます。
広げます。
揉みます。
この作業を繰り返します。手がもうそろそろと感じるまで、だそうです。
手際よく積まれていった作業後の和紙。
つるっとした表面に、やさしい丸みのあるしわがつきました。
ぎらを塗って表面についた光沢が、しわの凸の部分だけはがれて、コントラストが美しく表れます。
今回は白無地の和紙でしたが、このような市松柄の場合もあります。
揉まれた和紙は、このあと裏打ちをされて出荷されていきます。
福田さんは嫁いで来てからこの仕事を始められて、今では手もみ歴34年だそうです!
「しわを見ればうちから出たものか、そうでないかはわかる。
しわには名前が書いてある、と先代から言われていました。」
技だけでなく心も代々受け継がれているのでした。
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