こちらでは局紙「きょくし」という、主に賞状や名刺に使われる和紙を製造されています。
今回取材のために「耳付名刺」を漉いてくださいました!
「耳付名刺」とは端が直線ではなくて、耳が付いている和紙ならではの趣のある名刺。
大きな紙を裁断するのでは耳は出来ません。
最初から名刺サイズの枠を使います。
「溜め漉き」といってあまり振らずに溜めて漉くそうです。
枠を外すとこんな感じ。
脱水前なのでふわっと厚みがあります。
大きな和紙を間に挟んで漉いた紙を5回重ねて脱水したら乾燥です。
この乾燥工程に注目!!
澱粉のりを使って5枚重ねになった紙をこの大きな木枠に貼り付けます。
分厚い紙の障子のような感じになります。
これらが燃料を焚いて高温にされた室(むろ)に入れられます。
この室は創業時から使われているそうです。木の引き戸にその歴史を感じます。
室のまわりは汗が噴き出すほどの熱さ。熱気でカメラが一瞬で曇りました。
しっかり乾燥させたら、大きな和紙を剥がし、名刺一枚一枚を剥がします。
この名刺の間に今度は一枚一枚金属の板をはさみ、まとめてローラーにかけて艶出しをします。
タイムスリップしたかのような感覚で丁寧な仕事に見とれてしまいました。
出来上がった名刺は艶があって、しっかりとした強度もあります。
最後の仕上げがあってこそなのですね。
こちらは片面に繊維で模様をのせて漉いた山丸製紙さんオリジナルの「大礼名刺」。
これに名前を書いたらシャキッと仕事をせねば!と思えることでしょう。
情熱をもって親切にお話してくださいました加藤さんありがとうございました!
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