2013年11月13日水曜日

かせや味噌さんを訪問しました!

粟田部地区にあるかせや味噌さんを訪問しました。

「かせや」とは面白い名前ですが、その昔屋号を考える際に商売で扱っていたのが蚊帳の糸。その糸の数え方が、1かせ、2かせ、だったところからつけられたそうです。

さて、荒物屋さんだった「かせや」から心機一転、それまで店の奥で製造していた味噌を一本柱に「かせや味噌」をスタートさせたのが4代目の成実さん。現在では、5代目の雅史さんとともに味噌作りをされています。

本日は、麹づくりを見学させてもらいます!


AM9:00 訪問した時には、すでに窯に火が入り、薪が足されているところでした。薪は、味真野地区の文室のクヌギを使用。



上の方に見えている、大きな蒸し器のの下半分には大豆、上半分にはお米が入っています。

 
火を絶やさず、釜の中の水がぐつぐつ沸騰するのを待つこと約30分。
徐々にお米と大豆の蒸した香りが蒸気とともにモクモクと溢れ出してきます。
 
 
蒸されてゆく過程で香りも徐々に変化してゆくそうです。私には分かりませんが、熟練者なら分かるようです。
 
 
蒸しあがってきたら、炭を土壁の室(むろ)に移します。ここが室温約35℃(人肌程度)、湿度約90%の発酵部屋に。

 
AM10:00 蓋を明け、
 
お米の蒸し具合を確認。これも長年の経験による勘。


 
竹箕(たけみ)に受けて、先ほどの室へと素早く運び、
 
 
むしろを敷いた布の上で、人肌程度に冷まします。

 
そして今度は下半分にあった大豆を広げます。
ここでは、むしろの上に越前和紙を敷いています。とっても丈夫なんだそう。
 
ふっくらつやつや。

北海道産の甘みのある大豆です。おへそが特徴。
今回はおかず味噌用でほっくりしています。調理みそ用の場合はあらかじめ水分を多く含ませておき、もっと柔らかく仕上げるそうです。

さて、大豆も人肌程度に冷まされたら麹菌の登場です。万遍なく手際よく混ぜられます。

 
そして、中には明治時代からのものもあるという代々使われている麹蓋(こうじぶた)に分けて、室に運ばれていきます。


お米にも麹菌がまぶされてコトンと毛布にくるまれます。真冬には電気毛布も登場するそう。

AM11:00 今日と明日寝かせて発酵させ、明後日には豆麹(左)と米麹(右)が出来上がります。

 
ここまでご覧の通り、電気とガスは一切使用していません。(電気毛布は除く。)
雅史さん曰く、停電になっても味噌づくりは出来るそうです。
手間はかかるけれども昔ながらの方法で作り続けているからこその強み。

まさに”手”づくりのかせやさんのお味噌。成実さんの艶々の手が物語っています!
 
 かせや味噌さんでは調理みそはもちろんのこと、豆麹を使った冬季限定のなとみそや米麹を使った甘酒など様々な商品を作られています。粟田部のお店以外ではなかなか手に入らないものもあります。
 


伝統を継承しながら、新しいことにも挑戦を続けられているかせや味噌さんは、これからも粟田部を発信地に、日本の食文化を支えてくださることでしょう!よろしくお願いします!!

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